服に興味がなくなり、時計も飽きて、マンションを取得、さあ人生をどう進捗させようかって時に、欲望の神様からの粋な計らい、ご縁あってアルファロメオ4Cを手に入れた。イタリア語の発音だと「クアトロ・チ」なんだけど、普通に読んだら「よん・しー」じゃん。でもそれって50Centを「ごじゅっセント」と呼ぶみたいなもんだし微妙いなと悩んで私は「フォー・スィー」としています。
ニューヨーク在住の日本人は5th Avenueのことを「ごあべ」と言ったりするし、伝われば別に何でも良いと思うんだけど一応ね。ちなみにディーラーに入庫予約の連絡したら、電話先のお姉さんに「C4ですね!」と言われて思わずニッコリ、それは爆薬なんよ。マグロの握り寿司🍣みたいな見た目だから、普段は「すしまる」と呼んでいる。
アルファロメオについて
カーグラの加藤編集長は4Cの魅力について「1にアルファロメオ、2にカーボンモノコック、3にミドシップ」と言ってたけど、まさにその通りで、アルファロメオはアルファロメオであること自体に価値があって、他に何かを求めること自体が間違えている。あなたはあなたであることが素晴らしい、そういう全肯定こそ至上の愛ッスよね。
例えば、気まぐれにタトゥーでも彫ろうかなと考えた時、うーん、右腕に赤十字、左腕に王冠を被った大蛇🐍、アルファロメオのエンブレムなんてどうかなと思いつくようなメーカーであり、男の子が生まれたらロミオ、女の子ならジュリアと名付けちゃお、なんて脳裏を過ぎるブランドだってこと。実際にするかどうかは別としてね。
カーボンモノコックについて
この車はカーボンモノコックについて真っ先に触れられる事が多いんだけど、誤解されてるなーと思うのはカーボンモノコックは「仕方なく」採用されたってこと。そもそも4C爆誕の経緯として、2010年ごろのFCAことフィアット・クライスラー・オートモービルズでは、グループ内のプレミアムセグメントを強化することでドイツ車に対抗してビッグマーケットでシェアを取っていく野心的な成長戦略があって(今もありますが…)それはアルファロメオ悲願のアメリカ再進出を意味していた。
北米市場からは1995年に撤退していたので、フィアットに買収されて品質が向上したアルファロメオ最大のヒット作である156も上陸しておらず、メリケンにとってアルファと言えば映画「卒業」でダスティン・ホフマンが乗ってるオープンカー、つまり1966年のデビューから四半世紀生産され続けた初代スパイダーに端を発するヒストリカルでニッチなメーカーの印象。そこからどうやってプレステージなマスブランドに転換させるかってことで、唯一の資産であるスポーティなブランドイメージを活用して、まずはアルファロメオのことを思い出してもらう必要があった。
だから当時開発中だったセダンのジュリアとSUVのステルヴィオのデビュー前に、どうにかしてレクサスやBMWと同格だと演出できるステップアップ・ストーリーを構築しようと考えたの。え?手段が目的化しそう?いい勘してんねー、大正解。 短所のプレミアムブランドとしてのキャラクターは、グループファイナンスよろしくコングロマリットのラグジュアリー資産であるマセラティから拝借することで、変貌を体現する限定フラッグシップモデル8Cでワンランク上からの落とし込みを実施。これはガヤルドとR8の事例なんかに近しい。
長所のスポーティさ(つまり初代スパイダーのブランドイメージ)を活用すべく、伝統を再表現する象徴としてのスポーツカー、つまり4Cが企画されたって訳。いくらスペックでは表現し辛い魅力だとは言え、ジュリア自身で明確な差別化が出来ないが故の太陽と月の関係のブランディングって、新発売するビールの広告に爽やかなアイドルを使うみたいなもんで、耐久消費財とかコモディティのマーケティングではありがちだけど、うーん、やりたかっただけちゃうかな。
当時まだアルファロメオは社内にFFのプラットフォームしか持ってなかったのもあって、最初から4Cは御題目として8Cと同じカーボンモノコックにアルミ製サブフレームをポン付けしたシャーシでミドシップと決まってたとメルカリで買った当時のカーグラに書かれてた。親会社的にはカーボンモノコックの生産背景、アドラー社にラ フェラーリ(2013年)のタイミングで投資したから、工場の稼働率を平準化してプロダクディビティを高めたかったんだと思う。
普通に考えたら8Cのカーボン抜き、つまりマセラティの基本構造で作るか、その源流に当たるクライスラーのLXプラットフォーム(ダイムラー・クライスラー時代の名残り、つまり90年代のメルセデスベンツがひいおじいちゃん)を使えば良いのに、一台あたり莫大なコスト超過💸でも全体で見たら合う気がする!ってな鉛筆しゃぶしゃぶゆるゆる企画は確かにトップダウンじゃないと実現に至らなかっただろう。非合理的な解決方法を常に実現してきたイタリアのお家芸が炸裂。普通は新しく開発する予算も時間もないなら、FFベースをどうにか四駆にでもいじってガワで誤魔化してお茶濁すよなぁ、頭おかしい。
プラットフォームについて
そもそもアルファロメオは159以降商業的に失敗続きで、親方トリコローレに迷惑かけつつ、起死回生の策としてFCA時代にマルキオンネ先生の大号令で莫大な開発費、どこにそんな金があったかって言うとゼネラルモーターズとの提携解消違約金が原資で、1000億円以上をベットして開発したジュリア向けのジョルジオプラットフォームが4Cの後に登場する。戦艦大和でお馴染み大艦巨砲主義ちゅうやつです、逆転ホームランしかり劣勢時は必殺技に救いを求めてしまうのはある意味しゃーなしなんやけど、結果ジュリアはパッとしないセールス、流行りのSUVに手を出したステルヴィオでやっと復活の兆しが見えるも、電動化を考慮せず走りに全ツッパした設計のせいでプラットフォーム自体がワンショットで死んでしまった。マジで空母なんよ。
正確に言えばステランティス体制になってからジープのグラチェロとかマセラティのグレカーレに採用されたし、新しいグランツーのフォルゴレ⚡️(稲妻=電気自動車)にはTボーンと呼ばれるバッテリーパックの形状と配置でEV化魔改造に大成功、スケートボード構造プラットフォームじゃなくてもイケるやんとポテンシャルの高さを証明したものの、旧世代マセラティ(つまり現行のクアトロポルテ、ギブリ、そしてレヴァンテ)の新型がステランティス共通プラットフォームのSTLA Largeに引き継がれるのが決まり1.5世代で荼毘に付してん。
ジュリアさえ爆発的に売れれば短命でも良かったんだろうけれど、技術は転移されるとは言え、結果的にMBAの授業でケーススタディになりそうなくらい悲しい結末に帰着してもうた。御仕舞い。今のところジュリアの功績はFRベースを足がかりにステルヴィオでSUVの実績解除、そこからトナーレ、そしてBEVのジュニアがレールに敷かれたことぐらいだろうか。でもジュニアはステルヴィオなくてもデビューしたと思う。なんのために生まれて、何をして生きるのか、答えられないなんて、そんなのは嫌だ🥺
本来マルキオンネ御大のストラテジーは実にシンプル。グループ内のシナジーとビジネススケールを活かしプロダクティビティと業界におけるプレゼンスを高める、基本はこれなんよ。(規模の経済が成り立ってるうちは政府を脅せる特典付き)例えばマセラティであればゴールは拡販、そんで「ファクトリーの買収とフェラーリとのエンジンの共同開発、ブランドのヘリテージとDNAを活用したマーケティング」とシンプルに説明できるのに、いざアルファロメオのことになると恋愛の専門家🎓が自分のことは何もわからなくなってしまうように大迷走。
4Cに話を戻すと、系譜を辿ればカーボンコンポジット製センターモノコックを初採用した4代目スペチアーレのエンツォ(2002年/400台)が源流で、そのカーボンモノコックは当時マセラティがフェラーリの子会社だった事もあり兄弟車と言えるMC12(2004年/50台)にも使われ、経営体制が変わった後も蜜月は続きサプライズデビューの8C(2006年/500台)を経て、前述のラ フェラーリで量産化の道が確立されたことで、遂に4C(2013年)誕生、そして当初はアルファロメオブランドで開発されていた現行のMC20(2020年)に繋がっている。錚々たるレガシーに名を連ねる4C、ベイビーフェラーリと呼びたくなる気持ちも理解できる血統図。8Cはアルファロメオ寄りのマセラティだったけど、4Cはマセラティ寄りのアルファロメオで跳ね馬の隔世遺伝が強め。
そういやモノコックてかシャーシはダラーラが設計したみたいな話がコンセプトの頃はあったのにいつの間にか消えた経緯は、多分サンプルを試作させたは良いけれど、なんか大人の事情で喧嘩別れしたか、最初からコンペでーすとか茶番うって基礎設計を搾取したんちゃうかな。下請け・外注先を人と思わないマフィア大手広告代理店のやり方やね。
スポーツカーを作るんだ(*^◯^*)
ひとまず上に貼った多分ディスカバリーチャンネルの転載YouTubeを観て欲しい。ラグジュアリーブランドのまやかしの一つに「サヴォアフェール」ってのがあるけれど、4Cはガチ。工業と工芸の中間地点、車がプラモデル感覚で作られている。カーボンの中でも相対的に安価なRTM(樹脂注入成形)じゃなくオートクレーブなのは、前述の工場設備の都合&生産量が定まらなかったからだろうけど、レイアップじゃないと強度が足りなかった説もある。いずれにしてもカーボンモノコックは軽さだけで選ばれた訳じゃない。
実際のプロダクションとか難しいことは、全部ポイーとマセラティに丸投げすればイケるっしょ精神で設計されたパワハラ前提ストラクチャだから、プリプレグで精度出さないと歩留まりヤバ過ぎて市販するの無理だったのかも。ほんま企業買収された側は地獄やで。想像できるもんね、、「ほなマセ太郎あとはよろしく〜〜チャオ♡」(定時退社)・・・霊感で誕生秘話書いたけど、ほぼこれで間違いないはず。我ながら日本一てか世界一の考察力、文系だからとにかく作者の気持ち考えるのが得意。
残りの仕様はパズルのピースがハマるように決まっていって、例えばパワーウェイトレシオが高いライトウェイトスポーツと来れば、普通トランスミッションはオタクくんの好きなマニュアルで決まり!となるのが定石だけど、なんたってアメちゃん🇺🇸はマニュアルを運転できないんで、TCTと呼ばれる独自開発の乾式DCT(ゲトラグじゃなくてボルグワーナー製なんだって)を採用、MTじゃ人間の処理能力的にトゥーマッチだったろうし大正解、ピーキー過ぎてパンピーにゃ無理だよ。と金田ならきっと言う。
どうせ赤字プロジェクトだしスポーツカーだもんV6乗っけたーい!と思っていただろうが、TCTが最大350nMまでのトルクにしか対応してないから、ジュリエッタの直4エンジンのリファインに落ち着いた(んだと思う)。結果軽いし安いし良いことだらけ。車体とエンジンは素材を置換すると軽量化に直結するとは言え、鋳鉄のシリンダーブロックをアルミ合金製にモディファイドするのって再設計するのと同じくらい大変て書かれてるの見かけたけど本当なのかしら。
イタリア人が話を作ったり盛るのが得意なのはローマ神話からの伝統ですが、偶然の連鎖、いやこれも必然か、多分このあたりまでアイデアが煮詰まったころ「アフォーダブル・スーパーカー」ってコンセプトが完全に固まったんだと思う。だって最初っからこんなん思いつくの無理だもん。
ぶっちゃけアルミじゃなくてカーボンだと何なの?車両重量1,100kgとか言われてもスペ110?みたいに正直なるじゃん。大切なのは背景としてのストーリーであって、アメリカ人=自動車オンチを”わからせ"るためにポテンシャルだけエッセンス的に整えて、デートカーに仕立てる舐めプだって出来たのに、なんでこんなモンベル⛰️のテーマみたいなストイックな車にしちゃったのかしら。Light & Fastね。初代ジュリエッタやスパイダーの庶民も無理すりゃ手が届くアプローチに沿ったはずなのにアラびっくり、モンスターが生まれちゃった。
ドライビングフィールについて
ロードインフォメーションはダイレクトを超えてシビアでビンビンに伝わって来る。でもハーシュネスの衝撃収束が早いから嫌な突き上げ感はない。車との距離感が近いという意味で人馬一体って喩えるのが適切なのかもしれないが、乗馬なんて小学生の頃に軽井沢でポニーに乗ったことしか無いもんでよく分からない。運転する度にすごく自分に合っていると感じる反面シンクロ感覚が全くなくて、エヴァンゲリオンなら間違いなく俺はパイロットに採用されないだろう。
ステアリングフィールは20世紀に絶滅したはずの重ステなこともあって、ゴーカート感覚と言えば格好良いけれど、これまた実際カートに乗ったことなんて今は亡きディズニーランドのグランドサーキット・レースウェイかコストコの駐車場で乗ったショッピングカート🛒ぐらいしかないから良く分からない。ジャッカスによろしく。
パッセンジャーセルに直付けされたフロントサスペンションとサブフレームから伸びる長いリアサスペンションアームの剛性差に起因しているのか、アライメント調整がラテンの仕上がりだからなのかは分からないが、ハンドルはクイックで頼りない操舵性が味わい。911のオーバーステアと似ててリアタイヤがスピンすると滑って終了する系なので神に祈る回数が増え信仰心が深くなる。
で、実際に運転するとどうなのって聞かれると、スゲー速い。とかではないんだけど、スゲーエモい。めちゃ速い感じがする。この「感じ」がとても大切で、ドイツのパフォーマンスカーはメーター見たら想像の倍出てましたとかザラだけど、4Cはどっちかって言うとバイクみたいな体感速度だし、テンション上がれば実際の速度なんて別にどうでも良くね的な発想。
だからなのかステアリングの位置を調整するとメーターパネルの重要な情報がほぼ全て死角に隠れるよう意図的にデザインされていて、速度がさっぱり分からない。マニュアルモードの時はハンドルの隙間から覗く液晶画面が黄色いかどうかで回転数のヒントはあるものの、シフトチェンジは音で判断する仕様。視覚に頼らず運転しろよって事なんだと思うが、そういう天麩羅の揚げ時間みたいな職人の発想🍤はやめて欲しい。
着座位置は窓ガラスを額縁に見立てて外からの見え方にこだわって配置したか、テストドライバーがオランウータンだった影響で、ドライビングポジションはイタ車あるある人間工学に逆らえるだけ逆らうパンクスの精神に基づいて設計されている。少しでもマシになるようにとスペースシャトル🚀より軽さを優先した造りのせいでレールにボルトで固定されているシートの角度調整をディーラーに頼んだら、工賃でなんと1万円以上して時価のネタを寿司屋で好きなだけ頼んだ時の会計より衝撃を受けた。いつフラットレートからダイナミックプライシングになったんだ。
右ハンドル仕様しか知らないけれど、O脚の人向けにビスポークしたようなペダル配置で、手前に反り立っているブレーキを踏みたい時は、過去の経験に基づいてこの辺にあるはずに違いないってベクトル空間にキックするか、内股でもぞもぞと左足ブレーキすることになる。ブレーキさえ踏めれば、ミドシップかつ40:60の重量配分のお陰で荷重移動は物理法則に逆らわず、理想を実現するかのように停止する。これは中学生で物理に出会った時のシチュエーションと同じで、ただし、摩擦抵抗はないものとする、であればだが。
見た目について
求められるイタリアにおける理想的なビジュアル像とは何かについて細かく説明するのは面倒だし今のご時世ほんmoneyコンプラ的にも怪しめなので、スーパーボウル🏈で放映されたアバルトの広告を貼るので代わりにご覧ください。
世間的な見解として、この車の内装がショボいのはカーボンモノコックに予算を全振りしてるからで、選択と集中みたいな良い意味で捉えられがちだけど、外観だってワリキリ前提。例えば史上最も美しいクーペと呼ばれブランドのDNAでもあるティーポ33ストラダーレ(1967年/3970mm)はモニカ・ベルッチの如く文句のつけようがないけれど、オマージュした4Cはあくまでもインスタグラムでちょっと人気があるアカウントみたいなもんで、その手の届きそうな感じが(実際は届かないことが殆どだが)良いと言えばその通りとは言え、いわゆる男の人ってこういうのが好きなんでしょ感アリアリの狙い撃ち。
ピッコロフェラーリを見習って全長3990mmから4200mmくらいまでもうちょっとストレッチすればかなり違って見えるのに敢えて4m以下に抑えたのは、軽さを追求したってよりこれ以上伸ばすと直進安定性が0になっちゃうか、ショーモデルのようなプロポーションを目指すとイキリみが出て中途半端でダサいから、単純な造形美を捨ててデフォルメでギリギリのキワキワを攻めたバランス感覚なんだと思う。まあ後者だな。ちなみに3億円超のフューオフで復活した33ストラダーレ(2023年/4937mm)がほぼ5m級のスタイリングを選択してることからも、開発チームはアートとポルノの差を明確に打ち出している。
パッケージングはデザインスケッチの頃からかなり試行錯誤してる形跡があり、特にノーズの処理は何が正解か分からなくなっちゃってる整形依存症ぐらい繰り返し異なるアプローチにトライしてて、重心の位置と角度は個性派路線でハードランディング。ボンネットのプレスラインは深く筋肉質で同性愛的なニュアンスが漂っている。おそらく「ボーイッシュ」なキャラクターを与えるために、宝塚における男役が化粧で表現するジェンダーロールみたいな表現だと理解してるんだけど、アルファロメオは伝統的にマチズモ💪でシスジェンダーな価値観と、性をキュビズムしちゃいましたみたいなぶっ飛んでる世界観が両立して根付いており、言葉にできない事をデザインで語らせるコンプラ・ハックの意味合いがお盛ん。
ちなみにホリエモン曰くニューハーフが一番エロいんだって。わっかんねー。ジェレミー・クラークソンは4Cをガンディーとダイアナが合わせて転生したようと性差をアウフヘーベンしちゃってるし(どうして暗殺された二人が選ばれたのか英国の皮肉が私には分からない)、清水草一はもっと直接的に述べているから、決して私だけの偏見では無いと保身のために付け足しておく。川久保玲が言っていた「違和感はモード」ってこういうことなのかもしれない。
ピュアでシリアスな美しさになることを防ぐファニーさの演出として、ヘッドライトもデザイン案の時点ではベルリネッタも透明なポリカーボネート樹脂で覆われたスタンダードな形状だったのに、爬虫類、いや蜘蛛みたいな目に変更されている。軽量化と簡素化が目的だなんてわざとらしく言い訳したみたいだけれど、これは間違いなく負のデザインを意図的に取り入れようとしている。じゃあファイナルエディションのクーペはどうしてと言われると、そんなんノリだよイタリア人だもん。
逆に享楽的なオープンカーであるスパイダーには当初からのバイキセノンのヘッドライトを与えてバランスを取って成立させている。てか、スパイダー言うてもタルガトップなので、基本常時開けておきなさいって事なんだろうが、屋根開けてそんなスピード出さないでしょって事にせよ、ダウンフォースを完全にシカトして設計したフシがある。カーボンバスタブだし露天風呂🛀ぐらいの感覚でまったり乗るべきなのかもしれない。
スポーツカーとスーパーカーの違いについて
4Cはとにかく全高がメチャ低いし変な形してるせいで一丁前にオーラがある。スポーツカーの代表格スープラやケイマンにA110とかと決定的に違うのは、受け手次第でスーパーカーぽいと認識されてしまう見た目。これはロータスなんかも同類だろう。言うまでもなく4Cはスーパーカーじゃなくてスポーツカー。なんでってーと安いから。
スーパーって言うぐらいだしスーパーカーは「超」高くないとダメで、エントリーゲートとしてだいたい3000万円がボーダーライン。つまりM8とかヴァンテージあたりはスポーツカーのトップティアだけどスーパーカーには該当しない感じすね。合コンで年収1600万て言われても「へー」てな感じだけど、年収3000万言われると「おー」となるのと同じです。
そもそもなんで何千万もすんのって言われると、ラグジュアリーの領域💰なんで理屈じゃ説明はできない需要と供給ベースの値付けで、顧客が真のニーズを言葉に出来ないのは自覚してないからとか、口に出すと下品だからとか色々あるけれど、贅沢商売は圧倒的な経験と効用を与えることで無駄使いさせる訳。どんなもんか簡潔な具体例を動画でご紹介します。
あゝ全てのスーパーカーおじさん(通称スパカおぢ)が理想とするシチュエーションよ。基本的にスーパーカーを新車で買える財力があれば、スーパーカーなんか持ってなくてもキャーキャー言わせられるのに、なんでスパカおぢはわざわざ助手席にナオン乗せてキャーキャー言わせたいのかって?そうです、肉体的な男性としての衰えを機械で補完してるから。ディルド?バイアグラ?マクラーレン! はー、俺も「フェラーリ買うなら植毛しろ」って本でも書こうかな。ちなみにスーパーカーはたまにモテることがあるかもしれないけど、スポーツカーはモテません。
排気音について
上の写真の通りママチャリでも目立つしモテるであろうフィジカルばっちり手越選手もブースターとして若い頃はスパカ野郎やってました。それじゃあスーパーカーは相手あってのもんなんかっちゅうと、それはそんなことなくって、もし誰からも注目されず同乗者がいなかったとしても、一人カラオケ言うたら伝わりますかね、要はセルフ・プレジャーとしてスタンドアローンでも満喫できるエンタメなのがドライブの魅力。
オナーニってバディとジャズる🎷代替行為としてのバーチャル・リハーサル・セックス・セッションもあれば、それとは全く別物のノン・エクスタシー・メディテーション・マスターベーションとか、グッバイ・ストレス・ルーティン・ワークとか、まあ他にも色々ひとりひとりオリジナルのソロ活がおありかと存じ上げますが、情事における掛け声?合いの手?もしくは支配欲のコール&レスポンスとしてのインプロビゼーションにおいては、ボイスボリュームやらメロディをアチーブメント(達成報酬)として太鼓の達人的に捉えてる人って結構少なくないと思います。でも対戦相手が必要だったり、己のフィジカル的なディスアドバンテージでコンペティションを楽しめなかったり、気軽さインスタントさが今一歩。そんなアナタはカール・ベンツさんとヘンリー・フォードさんに大感謝!もう一人で遊べるドン!🥁
婉曲かつ比喩の連発で伝わってるか怪しげですが、排気音ってのは嬌声のメタファーでして、フェラーリのエンジンでお馴染み先代クアトロポルテとか、アルファロメオでもキャンキャン鳴くブッソV6に乗ってる人なんかは完全にオトモクのAV(Alternative Voice)活動で演奏欲を満たしてるって訳←偏見。こういうファンタジーに憧れるちょっぴりロマンチストなビートマニアどもをSOD(Speed of Dreams)と私は呼んでます。話を4Cに戻すと、大排気量の王道お色気セクシー路線じゃなくて荒々しいシーハーシーハー系ハードコア桃色吐息なのでサイエンスフィクション寄りなのよ、いや〜これ結構好み分かれ系ッス。フェラーリで言うマネッティーノ、アルファロメオのDNAシステムでDのダイナミックを選ぶとエキゾーストノートが更に過激になるので、刺激が強すぎて疲れちゃうくらい堪能できる。
結局のところうるさい車なんて、三段シートのバイク🏍️をブンブン鳴らしながら爆走することでアテンション集めてストレス発散してる暴走族のソレと構造はだいたい同じ。承認欲求いらっしゃーい。あ、あと音もそうなんだけど振動もエグい。良く言えば映画館の4DXみたいなもんで臨場感ぶちアゲ、悪く言う訳ではないけれど、mytrexのマッサージガンもびっくりの電マぽいバイブレーション。リラックス効果はさて置き一定のリズムで催眠術にかかる感覚、もしくは直接的に気持ち良くなっちゃってる可能性あり。こればっかりはYouTube貼っても伝えられないね。
最後に
車なんてお笑い芸人の家賃じゃないけど身の丈にあってない方が良い場合もあるから、よっしゃスーパーカーも買っちゃおうかしらなんて計算してみたら、月々払うのはどうにかなるとしてローンを組むための頭金が足りましぇん、あ〜あ、貯金0太郎の辛いとこね、これ。
じゃあ、もうちょっと現実的なとこでなんかないかなーって、普段は小金持ちの86みたいなドイツ車に乗ってるから違ければ違うほど良いなと、何故かサードカー買う前提で悶々と、マニュアルで左ハンのレコモン付きアバルト595Cだな、いやそれじゃ結局同じイタリア車だしアメ車って手もあるか、生産終了しちゃうV8のカマロはドロドロうるさくて最高だろうなー、とかなんとかかんとか考えてしまった自分自身を恥じたね、そういう消去法で選ぶのが一番アカンやろ、オマエの情熱はどこに行ったんや、マッチングアプリで身長やら年収でソートして可能性を狭めてるのと同じなんちゃうか、と大反省。あなたに夢中❤️🔥、これが一番大切。そもそも今ですら月に2回ぐらいしか乗れてないんだからアンタこれ以上いらないでしょ!とイマジナリーおかんが俺を諌める。
お得意の必殺!恋に恋するモードのスイッチオン!しちゃうとショッパホリックの血が騒ぎだして、初志貫徹☆4Cとロレックス売ってフェラーリ買うわ(真顔)とかおかしくなるのが目に見えてるので、このブログに取り掛かり始めた訳。要はラブレターですからね、書くと愛が深まるし、言語化も出来て、知ったかするために調べたら詳しくなり、そうすると違いがbetterではなくdifferentであるなんてことも気付いちゃって。マイケル・ポーターってアメリカのエラいオッチャンの本にそんなことが書かれてるし、世界に一つだけの花でも歌われてて、アイラブユー、オンリーユー、アイウォンチュー。実はこれとっても難しい。
だ!だ!し!イタ車の神様👼が目の前に現れて「そのアルファロメオ4Cとフェラーリ458イタリアを交換しよう」と提案されたら、それを断るのは神の思し召しに反するから喜んで受け入れるだろう。そして正直者の私に感動した神様、どうか交換じゃなくてプレゼントにしてはくれないだろうか。
・・・noteの3500文字と、このポストの12,000文字を足すと軽めの論文みたいな量になっちゃった。文章はリリック重視と言うか衝動的に言いたいだけの短いセンテンスをバババーって脈絡なくアウトプットすることが多く、吐き出したらスッキリ、達しちゃうと日の目を見る事なくお蔵入りする事がほとんど。会話なら前後でワープしたりしてもその場の雰囲気でなんとかなったりするけど、ブログだと支離滅裂過ぎて人格が疑われても仕方ないレベルなので、どうにか人様に読んで頂けるように暗号に近しい怪文メモをカタチにするため塊にしてくんだけど、どんなストーリーになってどう着地するのか自分自身でも書き終わる最後まで分からない。
何十時間もピコピコとスマッホに向き合い、あーでもないこーでもないと辻褄を合わせ、なんとなくそれっぽくなってきたら今度はパソコンで挿絵代わりにイリーガル画像を拝借して、てにをは直したりしながら読み返すと主語が欠落したりして自分で読んでも意味わからんし、もう完全に苦行であたしやになっちゃった。ここまでしてやる意味は?と繰り返す自問自答。りりちゃんのマニュアル読んだ時、もっと校正とかしっかりして、作り込めよなんて偉そうに思ったりしましたが、私もここまで推敲しただけで体力的に限界です。ごめんちゃい。毎晩寝る前に少しだけ加筆修正を繰り返す作業は祈りのような行為でもあって、文章を勢いでバーっと書く時とはまた違う良さがあり嫌いじゃないけど、さっさとアップロードして全てを台無しにしたいと言う願望を騙し騙しここまで来ました。
こんな文章ギャルは絶対に読まない(当たり前)と考えるだけでモチベ下がりまくり、あーもうコスメのブログしか勝たんわ二度と車のレビューは書かん、あと久しぶりに長文を書いて思ったのはジェンダーやルッキズムについての基本的な理解はできているはずなのに、個人的な下衆い欲望を抑えること出来ずつい暴走してしまう。口に出すなよって?それはやなんだよなー、困ったもんだ。どの程度ポリコレでコーティングしなくちゃいけないのか判断するのがムズい、それでいて俺はディスクリミネーターの烙印を押されても良いという覚悟が足りずウジウジと文字を小さくして言い訳を垂れ流している。格好悪いね。いやはや、はてなブログ開設10周年記念特別版をお送りいたしました。あ、忘れてた。上にある「PASSIONE」て書かれた画像は、アルファロメオのデザインを堪能できるデジタルマガジンのリンクなんでクリックすると眼福よん。
追記として、ちょっと仕事が忙しいな、なんて思ってたらもう2ヶ月くらい乗れてない訳。あーヤダヤダ。